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分析-7164全国保証 新規買い

 7164全国保証を本日の寄りで買いました。マイポートフォリオ中のウェイトも主力株の位置付けです。2006年に元会長である非常勤の取締役がリベートを受領して所得隠しとして指摘されたあまり良い印象の会社ではないのですが、先日四季報を通読した際に掲載されていたので思わず調べてしまいました。

 7164全国保証は、住宅ローンを中心とした信用保証業務を行っています。いわゆる保証会社で、ローンに対し保証料をもらい、万一住宅ローンが回収不能になったら代わりに返済します(代位弁済)。つまり、保証料(収入保証料)から代位弁済にかかる費用(債務保証損失引当金繰入・貸倒引当金繰入・再保証料)を差し引いたものが営業利益となります。
 気になるのは代位弁済(だいいべんさい)が発生した場合ですが、速やかに担保物件が査定され回収可能額が流動資産科目の求償債権(きゅうしょうさいけん)に計上されます。そして残りが貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)となります。求償債権の回収は概ね6カ月~1年半で、案件ごとの査定金額はおおよそプラスマイナス5%~10%程度の差異が発生するものの、トータルでは誤差の範囲だそうです。

 収入保証料はローン期間分前受して、年度毎に計上されます。例えば20年ローンを組んだ場合、20年分の保証料を一括で受取りますが、損益計算書上の収入保証料(=売上)に計上されるのは初年度分のみであり、次年度以降の19年分は負債項目の長期前受収益に計上されます。したがって保証債務残高の増加分がストレートに収入保証料に反映されないので、仮に取扱額が急激に増えても大幅な上方修正などはありません。反面、年度毎の収入保証料の予測がしやすく、会社予想も他の企業に比べて精度が高いと考えられます。

 昨年の新規保証実行件数が55,545件、保有契約件数494,573件であることから、ローンの平均年数は10年程度なのでしょうか。

 自己資本比率は第2四半期決算短信によると17.2%となっています。しかし実際には流動負債に前受収益10,579百万円、固定負債に長期前受収益105,001百万円を含んでおり、これらは将来の収入保証料となります。これらを負債項目から差し引くと、実質的な自己資本比率は65%と考えられます。大きな設備投資も必要ないせいか、有利子負債もゼロです。

 前受収益が大きいため、営業活動によるキャッシュフローは純利益を大きく上回りますが、そのまま定期預金や有価証券取得によって運用されます。大きな設備投資や開発費用、在庫なども発生しないため、損益計算書を見れば良いと感じました。

 投資判断材料としては、債務保証残高が伸びていることと、代位弁済に係る費用が激増していないかをチェックする必要がありそうです。数少ない独立系保証会社で、同業が上場していないので同業他社比較ができませんが、上場が決定した事で取引金融機関の信頼も向上し、契約残高も着々と増えているそうです。

 配当性向は今期予想で20%ですが、業務を拡張するのに大きな設備投資は要らないため、先々は配当性向を高めることも可能でしょう。指標的には本日の終値1198円で予想PER6.99倍(注:四季報予想による)、予想配当利回り2.84%です。着実に債務保証残高をのばしてEPSと配当性向を高めていくことを期待します。

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テーマ : 株式日記
ジャンル : 株式・投資・マネー

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No title

こんばんわ。
ローン保証会社の投資ですか。ファニーメイ、フレディマックを思い出しました。
アメリカの場合、保証年代別の延滞推移のようなデータを開示していましたので、ご懸念の件はモニタリングし易いと思いますが、当社の場合はHPや目論見書を見た場合それがありませんね。
(下記IR資料のP28のようなイメージ)
http://www.freddiemac.com/investors/er/pdf/supplement_3q12.pdf
その他住宅価格動向や債務者の属性などの開示も住宅バブルがひどいと言われた米国の方が情報開示は進んでいると思います。

景気が悪化すると、代位弁済の件数が増えるので(給与減、支払い延滞とわかりやすい。ひょっとしてインフレで金利引き上げで未払い利息増加による代位弁済もありうるのかなあ)、EXITのタイミングは景気・金利動向次第だと思います。

おめでとうございます

本日さっそく20%以上も爆上げしてましたね。
銘柄選定力、見習いたいと思います。

Re: No title

gonchan0810さん、こんばんは~

> 景気が悪化すると、代位弁済の件数が増えるので(給与減、支払い延滞とわかりやすい。ひょっとしてインフレで金利引き上げで未払い利息増加による代位弁済もありうるのかなあ)、EXITのタイミングは景気・金利動向次第だと思います。

代位弁済の負担を平準化するために再保証を別のサービサー(オリックスだそうですが)でやっているそうですね。実際、昨年度は震災でかなり代位返済が発生したはずなのに無茶苦茶に利益が減ったわけではないので、半分全国保証の与信能力を信じ、半分は疑って確認するくらいのスタンスで臨みます。

資料見ましたが、あれくらい丁寧に開示してくれると有難いですね。

Re: おめでとうございます

ひでぼうさん、こんばんは~いつもコメントありがとうございます!

日中はストップ高だったようでビックリです。それ以前に、なぜ昨日の寄り付きがあんなに安かったのが不思議です(汗)。

No title

立川さん、こんばんは。私も全国保証へ飛び乗りしてしまいました。もっとも初日はあんなに安く寄り付くとは、情報調査が甘く気づきませんでした。
安部政権銘柄になる予感もありますが、最大のリスクは、金利上昇に伴う保有国債の減損と理解しています。銀行と同じですね。

Re: No title

幸福な投資家さん、こんばんは~!

初日はひどい寄りでしたね。まさかの1016円。
金利上昇で投資有価証券42,025百万円は多少影響受けるかもしれませんが、85,890百万円の現金及び預金が利息を生まないでしょうか?それに、国債は仮に減損しても満期まで保有すれば元本は戻りますし。
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プロフィール

vis2004tachikawa

Author:vis2004tachikawa
個人投資家の立川一(たちかわ はじめ)です。
投資スタイルはバリュー投資からスタートし、最近はグロース投資に軸足を置いています。受取配当金の増加を重視し、良いビジネスを持ちキャッシュの創出能力のある銘柄に投資していきたいと考えています。結果として資産も緩やかに増加すると理想的です。日々の株価に、四半期決算に大いに一喜一憂します。基本的に短視眼的なのです。そんな自分の気持ちに正直に、でも投資はゆるやかに進めて、経済的・精神的に豊かな人生を目指します。投資をしながら「資金管理も含め自分が継続可能で長い時間軸で考えて勝ち続けることのできる手法を取っているかどうか」を常に確認します。
どうぞよろしくお願いします。

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