年金基金で株を買うべきなのか?(1)
少々下火になりましたが、株価が軟調になると必ず公的年金の運用について直近の時価評価が大きく下がったことが面白おかしく報道されます。株価が上がっているときはだまっているのに。
さて、私ごときの個人投資家が根本的な問題に立ち返るようなマネをして恐縮ですが、そもそも年金で株式投資をすべきなのでしょうか。私は「YES」だと思っています。
何と言っても日本はあれやこれや官の介入は否めませんが、資本主義社会です。ということは、資本が必要な経済主体が資金を調達できるよう資本市場を育てなくてはいけないのです。個人投資家、機関投資家が投資することが一番大切だと思いますが、年金のようなある程度の規模の公的資金が資本市場に資金を投ずるのは歓迎すべきでしょう。
これは単純に株価があがるとか言う問題ではなく、資本市場において企業がある程度効率的に評価されなければ、誰も資本市場で資金を調達しようと思いません。そして、株をそれなりの評価で消化できたとしても、手数料が高ければコストアップにつながってしまいます。この部分をどうにかするには、やはり規模が必要です。個人・機関に加え、公的資金が資本市場に適度に流入することで株価は一段と効率的に形成されます。且つマーケットの規模が拡大し流動性が向上することで、発行する方も買う方も各種手数料が低下してゆくはずです。
欲を言えば配当に対する課税をなくし、個人投資家の資金流入をさらに促すと良いと思います。株価がさらに評価され、年金の運用成績も上がり国民の所得その他に対する税負担も削減され、ついでに個人投資家も嬉しいという都合のいい妄想です。
2016.2.27 続きを書いたのでタイトルを変更しました。
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