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トンチン年金

 公的年金に頼らなくて済むような、あわよくば現在の給与所得がたとえなくなっても不安なく過ごせるような経済的自立を目指して私は資産運用しているのですが、数日前にインデックス投資家の水瀬さんがトンチン年金についてブログに書かれていました。

 トンチン年金の内容や定義については、検索すれば出てきますので説明を省略します。

 この制度は前からいいなと思っていたのですが、声を大にして「イイネ」と言いにくい最大の理由として「生き残った者が得をする」という道徳的な問題が存在します。もし取り扱うところが出たら、ズバリ「自分が人より長生きすることに賭けるギャンブル」を商品化することになります。(まあ、日本の公的年金がトンチン年金のアレンジではないかという指摘もありますが……)

 例えば60歳の時点で一括保険料を払いこんで、生存された場合は85歳~115歳までの30年間に運用益を受け取れるようにし、本人が85歳になる年以降に解約したり亡くなられた場合、本人や遺族に元本は戻るようにしたらどうでしょうか。長生きした人が享受できるのは運用益部分に限定であれば、道徳的な部分の問題はある程度解消されそうです。さらに、受給期間を限定することによって、元本部分も計画的に配分できますし、年金運用上のコストも削減されます。最後に元金も返還します。

 一括保険料を500万円とすれば、年率3%の運用で25年(60~85歳の間)で約倍の1000万円になります。この時点で3分の1ほど死亡・解約等で元本を返還した場合、残った分に関しては3倍、一人当たり元本500万円+運用益750万円になります。この運用益を30年間(85歳~115歳)で配分します。
 初年の受取額はそれまでの運用益から25万円(750万÷30年)、信託財産から利回り3%が確保できれば運用益から37万5千円(1250万円×3%)、合計62万5千円となります。
 そのまま信託財産が減少していくと、当然毎年の運用益部分が減少していきます。しかし、途中亡くなられる方の遺族に元本部分の500万円を返還していくと、運用益部分が信託財産に留保されます。それにより受取額は前年比ほぼ同じか、あるいは緩やかな上昇となるでしょう。想定通りに行けば8年で元が取れ、受取総額は30年で約2000万円となります。
 115歳の時点で500万円の元金は残っているので、本人に返還すれば受取総額は約2500万円となります。

 長生きすれば、運用益部分を享受できることになり、仮に解約や最後まで受給できなくても、本人や遺族に元本は返還されるという事で、「長生きすれば得、そうでなくても損はしない安心感」を享受できます。「生き残った人が莫大な資産を手に入れる」というギャンブル的な要素はほぼなくなり、人道的な観点からもこれくらいの仕組みが妥当ではないかと思います。

 株価が冴えなくて悔しいので、配当金の計算をしたところ、1~8月末の受取総額が前年比+20%となる事がわかりました。この調子でトンチン年金に頼らなくても大丈夫な資産を築く予定ですが、日本全体の経済が目茶目茶になれば当然個人投資家にもしわ寄せが来るはずです。財政や年金は「自分が大丈夫だからいいや」という考えではなく、それらが円滑に回る事で自分も株式投資で利益を享受できると考えるべきでしょうか。そうなると、私も財政やマクロ経済に弱いとか言っていてはいけないのかも(汗)。

※8月25日、一部に計算間違いや記述漏れがありましたので、記事全体を修正しました。
※8月28日、再修正しました。

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テーマ : 株式日記
ジャンル : 株式・投資・マネー

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No title

その試算で上手くいくのであれば、面白そうな制度ですね。

ただ、一言付け加えると、年金というのは保険です。
ですので、損をするのは当たり前と言えます。

公的医療保険の方は、損をしても文句を言わないのに、公的医療保険の方は損をすると皆大騒ぎしているのは不思議です。

Re: No title

AKIさん、こんばんは。

自分が恩恵を受けていると感じるか、負担しているだけと感じるかの違いではないかと思います。
税制でも保険でも年金でも、できるだけ仕組みを簡単にして、多くの人が納得のいく制度になって欲しいと私は思っているのですが、どうも複雑で分かりにくいモノになりがちですね。NISAが良い例です。

トンチン年金でも、「自分は人のために負担するだけになるかも」と考える制度より、「少なくとも元金は自分か遺族に返ってくる」と考えることのできる制度の方が、多くの人に受け入れられやすいと思います。
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vis2004tachikawa

Author:vis2004tachikawa
個人投資家の立川一(たちかわ はじめ)です。
投資スタイルはバリュー投資からスタートし、最近はグロース投資に軸足を置いています。受取配当金の増加を重視し、良いビジネスを持ちキャッシュの創出能力のある銘柄に投資していきたいと考えています。結果として資産も緩やかに増加すると理想的です。日々の株価に、四半期決算に大いに一喜一憂します。基本的に短視眼的なのです。そんな自分の気持ちに正直に、でも投資はゆるやかに進めて、経済的・精神的に豊かな人生を目指します。投資をしながら「資金管理も含め自分が継続可能で長い時間軸で考えて勝ち続けることのできる手法を取っているかどうか」を常に確認します。
どうぞよろしくお願いします。

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